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平成22年
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一丁櫓競漕大海

 ・・・いまどき、一丁 櫓船の競漕が行われるなどと夢にも思わなかった・・・と、孤島の老人は夕暮れの海を見つめながら言った。そしてその夢のような出来事が、たくさんの人々の 協力により実現したのである、これはその記録である。

この週は台風も直前に進路を変え、能島海郷は天候に恵ま れ競技会の準備は順調に進み、競技会初日2006年8月12日に鵜島港南海域では公式練習とノミネートされなかった選手の予選会が敢行された。

競技の安全性確保の為にアルペンスキー・ダンヒル競技と同様、公式練習が義務づけられた。複数の一丁櫓が併走する競漕は競技会関係者が知る限り、ノミネートされたベテラン選手といえども、事実上初めての体験であるからなのだ。

公式練習が明けた翌13日の本選では最初に、前日予選を 通過した15名の選手による本選出場を賭けた前哨戦からはじめらる。競技は三艘競漕によるトーナメント方式なので、1着になったもの5名が本選へ出場する ことになる。
  本選はノミネートされた22名のシード選手と予選勝ち上がり組の5名との27名で行われる。すなわち3名1組の競漕が9組行われる。その結果、9名の選手 が勝ち残り、この9名の選手で準決勝が3組行われ、勝ち残った3名で決勝戦が行われる。

本選の競争開始、戦闘海域に突入!
鵜島一丁櫓競漕大海の成績
以下に準決勝出場者9名と決勝戦出場は3名の成績を挙げる。

優勝 : 福羅 逸巳 時間:46秒
二位 : 馬越 英樹 時間:51秒
三位 : 織田 忠典 時間:53秒

準決勝

第一レース  織田 忠典 51秒 福羅 正一 54秒 福羅 泰典 55秒
第二レース  馬越 英樹 47秒 大嶋 啓誉 48秒 田中 勝明 56秒
第三レース  福羅 逸巳 47秒 織田 幸寿 54秒 織田 宗明 59秒

特別賞

男子最速賞 福羅 逸巳 46秒
女子最速賞 三宅 仁美 70秒
最年長賞 福羅 正一 72歳 55秒
最年少賞 大嶋 啓誉 22歳 48秒
復活戦最速賞 織田 敦 51秒

競技総括

  直線距離100メートルを一気に漕ぎ抜けるこの競技は二日間に渡り繰り広げられた。競技はあくまでも速く走ることにつきる。準決勝に至るまでのレースでは 延べ45人の選手がチャレンジした。予選での最速タイムは優勝した福羅逸巳選手と最年少賞に輝いた大嶋啓誉選手が出した54秒が最速タイムであった。

 恐らく、50秒を切れ ば優勝すると見られていた。しかしながらその予測は見事に外れて、準決勝で47秒の最速が記録された。さて、競技の最終戦では46秒が記録され、当に決勝 に相応しいレースが展開されて大会はその幕が閉じられた。

 特筆に値することは、72歳の福羅正一選手が54秒で走破し強靱な精神力と驚異的な強さを発揮したこと。卓越した櫓槽技術を駆使した三宅仁美選手がノミ ネートされた男子選手と比べ遜色のないタイムを出し女子最速賞を獲得したこと。更に最年少を受賞した大嶋啓誉選手は48秒で走破し、優勝した福羅逸巳選 手、二位の馬越英樹選手と並んで50秒の壁を破った3選手の一角に名を連ねたことである。

文責 松下 哲雄

公式記録の公表につ いて

  公表はプライバシーを配慮し最低限度必要と思われる記録だけを紹介した。

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